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保育日誌とは、法令上の位置づけと保存期間

保育日誌とは、法令上の位置づけと保存期間

保育日誌は、その日の保育の実施状況を記録する書類です。法令に「保育日誌」という書類名は出てきません。記録そのものは内閣府令で義務づけられていて、完結の日から5年間の保存が必要です。様式は国が定めていないので、何をどの欄に書くかは自治体の参考様式と園の運用で決まります。

保育日誌とは何ですか

保育日誌とは、日々の保育の実施状況を記録する書類です。越谷市は参考様式の案内ページで「保育日誌は、日々の保育の実施状況を記録するものです」と説明し、1日を振り返り、その日の「保育のねらい」との関連の中で、子どもの姿とともに保育者の関わりや思いを記録すると書いています。

法令に「保育日誌」という名称の書類はありません。記録を求めている規定は次の2つです。

  • 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準(平成26年内閣府令第39号)第12条…「特定教育・保育施設は、特定教育・保育を提供した際は、提供日、内容その他必要な事項を記録しなければならない」
  • 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和23年厚生省令第63号)第14条…「児童福祉施設には、職員、財産、収支及び入所している者の処遇の状況を明らかにする帳簿を整備しておかなければならない」

府令第12条が求めているのは「提供日、内容その他必要な事項」の記録です。書類の名前も、設けるべき欄も書かれていません。園が保育日誌という名前の様式を使ってこの記録義務を満たしている、という関係になります。保育日誌の様式が自治体や園によって違うのは、国が様式を定めていないからです。

保育所保育指針(平成29年厚生労働省告示第117号)第1章3「保育の計画及び評価」の(3)エは、保育士等が「子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化などに即して保育の過程を記録する」ことと、それを踏まえて指導計画に基づく保育の内容の見直しを行うことを求めています。記録は、指導計画を見直すための材料として位置づけられています。

保育日誌の作成は義務ですか

記録の作成は義務です。先に挙げた内閣府令第12条が「記録しなければならない」と定めています。同じ府令の第34条第2項は、特定教育・保育の提供に関する記録を整備し、完結の日から5年間保存しなければならないと定めていて、その対象に「第十二条の規定による特定教育・保育の提供の記録」を挙げています。

小規模保育などの地域型保育事業は、同じ府令の第49条第2項が同じ内容を定めています。認可外保育施設について、越谷市は「認可外保育施設であっても、日々の保育について、保育日誌等で記録し、保管することが必要です」と案内しています。越谷市は、計画の作成が難しい場合でも、少なくとも日案やデイリープログラムは作成する必要があると書き添えています。

記録が足りないと、指導検査で指摘を受けます。東京都福祉局が公開している「指導検査における主な指摘事例と改善策等について」は、指摘事例に「保育日誌が未作成(記録不十分)である」を挙げ、改善策に「保育日誌を作成する」と書いています。同じ欄には、0歳児と1歳児について、体温・食事・排泄・睡眠などの生活の記録と子どもの活動の様子を個人別に記録することが望ましいと添えられています。

東京都の同じ資料は、児童出欠簿や児童票の未作成も別の指摘事例として挙げています。保育日誌だけを整えても、出欠の記録や児童票が抜けていれば指摘の対象になります。児童票の記載項目と保存期間は児童票とは、記載項目と保存期間の基準でまとめています。

保育日誌には何を書きますか

記載項目を国が決めていないため、自治体の参考様式が実務の目安になります。越谷市は、保育日誌に記録する項目として、子どもの出欠席と理由、天気、健康状態、保護者への連絡、保育の実践記録、特記事項(個人記録)、評価・反省などを挙げています。

川口市は、参考様式の案内で「日誌に記載する内容は『天候』、『出席人数』、『カリキュラムの内容』等です」と説明しています。川口市が配布している様式は、保育日誌と保育事務日誌が別のファイルに分かれていて、プール日誌はその他の様式として独立しています。日誌という名前の書類が園に複数あるのは、自治体が配る様式の段階で分かれているからです。

2つの自治体の案内を並べると、共通して入っているのは天気(天候)と出欠の情報です。越谷市は評価・反省と特記事項(個人記録)まで項目に入れていて、川口市の説明はカリキュラムの内容までです。自分の園がどちらの粒度で求められているかは、所管の自治体が配っている参考様式を見て確認してください。

年齢によって必要な記録は変わります。東京都の資料が0歳児と1歳児について体温・食事・排泄・睡眠などの生活の記録を個人別に求めているのに対して、3歳以上児の個人別記録について同じ記載はありません。乳児クラスの日誌はクラス全体の記録だけで終わらせず、個人別の欄を持たせる設計にしておくと指摘を避けられます。

保育日誌はいつ書きますか

その日のうちに書きます。郡山市が公開している公立保育所の「書類の書き方マニュアル」は、保育日誌について「毎日、その日のうちに書きます」と明記し、保育をしながら活動のポイントやエピソードをつかみ、記憶が新鮮なうちに書くよう促しています。

同じマニュアルは、書き方のポイントとして次の3点を挙げています。

  1. その日のねらいと、そのねらいに基づいて行った保育の内容を書く
  2. 「読み手がいる」ことを意識し、読み手が保育の様子をイメージできる文章にする
  3. 良かった、楽しんだという事実の記録で終わらせず、こうすればより活動が深まったかもという考察や今後のかかわりを書く

郡山市のマニュアルは、子どもの反応や言葉を記録してエピソード・備考欄を有効に使うことも勧めています。この書き方は、保育所保育指針第1章3(4)ア(ア)が求めている自己評価とつながります。指針は、保育士等が「保育の計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価する」ことを通じて専門性の向上と保育実践の改善に努めなければならないと定めています。考察を書いた日誌は、そのまま自己評価の材料になります。

連絡帳と役割が違う点も押さえておいてください。郡山市のマニュアルは、連絡帳を「保育所と家庭が、子どもの様子や体調などについて情報共有するために書きます」と説明しています。保育日誌は園が保存する記録、連絡帳は家庭と共有する記録です。同じ出来事を書いても、宛先が違います。

保育日誌の保存期間は何年ですか

完結の日から5年間です。内閣府令第34条第2項が、特定教育・保育の提供に当たっての計画と提供の記録を含む5種類の記録について、整備した上で完結の日から5年間保存しなければならないと定めています。

千葉市は「保育園・認定こども園等における文書類の保存期間について」(令和8年4月1日現在)で、園の書類ごとの保存期間を公表しています。この一覧で「教育・保育の提供にあたっての計画」と「教育・保育の提供の記録」は、保存期間が完結の日から5年、区分が「必須」です。根拠として千葉市の条例第34条第2項と第49条第2項が備考に書かれています。

同じ千葉市の一覧には、保存期間の違う書類が並んでいます。

  • 児童票(児童の発達等に関する個別の記録)…10年、区分は参考
  • 保育所児童保育要録…6年、区分は必須
  • 給食日誌…2年、区分は参考

千葉市は「必須」を法令等の規定により保存すべき年限が定められているもの、「参考」を各園での保存が義務付けられてはいないが時効との兼ね合い等により保存が望ましいものと定義しています。千葉市の一覧に「保育日誌」という書類名の行はありません。保育日誌をどの行として扱うかは自治体の判断になるので、自分の園の保存年限は所管課に確認してください。

保育日誌の記録を電子化できますか

できます。内閣府令第62条第1項は、記録・作成・保存などのうち府令の規定で書面等により行うことが規定されているものについて、書面等に代えて電磁的記録により行うことができると定めています。府令第12条の提供の記録も、この対象に入ります。

紙の運用を見直す余地は、様式の統合にもあります。越谷市は参考様式の案内で、年間計画等の作成にあたり「業務効率化の観点から、月案と週案、週案と日案の統合や、週案と日誌の統合を図ることも考えられます」と書いています。週案と日誌を別の紙で回している園は、1枚にまとめられるかを自治体に確認する価値があります。

システムで記録する場合は、加算の対象になるかも確認してください。令和8年度に創設された保育ICT推進加算は、要件として4つの機能を求めています。要件の中身は保育ICT推進加算が創設、要件は4機能で整理しています。

電子化しても、記録すべき内容と保存年限は変わりません。府令第12条が求める「提供日、内容その他必要な事項」と、第34条第2項の5年保存は、紙でもシステムでも同じです。システムを入れ替えるときは、過去の記録を5年分取り出せる形で引き継げるかを先に確認してください。

よくある質問

保育日誌の保存期間は何年ですか

内閣府令第34条第2項により、特定教育・保育の提供の記録は完結の日から5年間保存します。千葉市は令和8年4月1日現在の文書保存期間一覧で、「教育・保育の提供の記録」を完結の日から5年・区分「必須」と示しています。保育日誌という名前の行は同じ一覧にないので、扱いは所管課に確認してください。

保育日誌は手書きでないといけませんか

手書きの指定はありません。内閣府令第62条第1項が、府令で書面等により行うと規定されているものを電磁的記録により行うことができると定めています。指導検査で求められる出力の形式は自治体ごとに違うので、所管の自治体に確認してください。

認可外保育施設も保育日誌が必要ですか

越谷市は「認可外保育施設であっても、日々の保育について、保育日誌等で記録し、保管することが必要です」と案内しています。計画の作成が難しい場合でも、少なくとも日案やデイリープログラムは作成する必要があると書かれています。認可外保育施設への指導は自治体が行うので、求められる書類は自治体の指導基準で確認してください。

保育日誌と連絡帳は何が違いますか

宛先が違います。郡山市の書類の書き方マニュアルは、連絡帳を保育所と家庭が子どもの様子や体調などについて情報共有するために書くものと説明しています。保育日誌は、越谷市の説明では日々の保育の実施状況を記録するもので、園が保存します。

保育日誌に個人別の記録は必要ですか

東京都福祉局の指導検査資料は、0歳児と1歳児について、体温・食事・排泄・睡眠などの生活の記録と子どもの活動の様子を個人別に記録することが望ましいと書いています。3歳以上児の個人別記録について、同じ資料に同様の記載はありません。

入園時に保護者から集める書類をオンライン化する

ZuMy株式会社の zuuumy は、入園書類のオンライン化サービスです。紙で集めていた入園時の書類を、保護者がスマホから入力します。オンライン化している帳票は、児童票・緊急連絡先・生活状況票・健康問診票・食品調査票の5種です。入力するのは保護者です。保育ICTの CoDMON へのCSV連携にも対応しています。詳しい資料をお送りしていますので、ZuMy株式会社までお問い合わせください。

出典

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