新規問い合わせ受付中

保育園の児童票、綴る書類と記録の時期

保育園の児童票、綴る書類と記録の時期

保育園の児童票は、子ども一人ぶんの書類をまとめて綴ったファイルです。郡山市が公立保育所向けに公開している「書類の書き方マニュアル」は、児童票に綴る書類を6つ挙げ、年度ごとにひとまとめにして新しいものを上に重ねると指定しています。在籍中は決められた月に書き足し、退所まで同じファイルを使い続けます。

保育園の児童票には何を綴りますか

児童票とは、保育園に在籍する子ども一人ごとに、家庭の状況と保育の経過を記録して保存する書類です。郡山市の公立保育所は、児童票に綴る書類と順番をマニュアルで指定しています。並びは次の6つです。

  1. 児童表・生育歴
  2. 重要事項説明書(入所時のみ)
  3. 母子手帳コピー(入所時のみ)
  4. 面接票等(入所時のみ)
  5. 個別計画(作成する子どものみ)
  6. 保育経過記録とその別紙(生活管理指導表や事故報告書含む)

6つのうち3つが「入所時のみ」です。重要事項説明書と母子手帳コピー、面接票は入園のタイミングでしか集まりません。入園時に受け取る書類を誰がどこへ綴るかを決めていないと、あとから揃えるのが難しくなります。

⑤の個別計画は全員分を作る書類ではありません。同マニュアルの書類一覧は個別計画を、3歳未満児について一人一人の子どもの状態に応じた保育を展開するために個別に作成する計画、および特別な配慮が必要な子どもにきめ細やかな保育や支援ができるよう必要に応じて個別に作成する計画と説明しています。3歳以上児で特別な配慮の必要がない子どもには、⑤が綴られないことになります。

綴り方と満了時の扱いも書かれています。年度ごとにひとまとめにし、新しいものを上に重ねていきます。満了時には、保育要録の原本、健康診査記録と身体発育状況記録(在所中は別途管理)を一番上に綴ります。保育要録の送付と保存の決まりは保育要録とは、記載事項と送付・保存の決まりで整理しています。

保管の方法にも指定があります。同マニュアルは、特に配慮を要する個人情報も含まれるため施錠できるキャビネに保管するなど適切に保管し、通し番号を付けて随時すべて揃っていることを確認するよう求めています。1人分の抜けに気づく仕組みを決めておく、という趣旨の記載です。

児童票は様式の名前ですかファイルの名前ですか

郡山市のマニュアルでは、児童票は様式の名前ではありません。同マニュアルが様式番号を付けている書類は9つで、様式1が全体的な計画、様式2が年間指導計画、様式3が月及び週指導計画、様式4が個別計画、様式5が保育日誌、様式6が乳児記録、様式7が保育経過記録、様式8が保育経過記録(転所用)、様式9が保育所児童保育要録です。この一覧に「児童票」という様式はありません。

書類一覧の「保育の記録を残すための書類」として挙げられているのも、保育日誌・乳児記録・保育経過記録・保育経過記録(転所用)・保育所児童保育要録の5つです。児童票はこの一覧の外で、①〜⑥を綴るファイルとして別に説明されています。保育園で「児童票を書く」と言うとき、実際に記入しているのは保育経過記録(様式7)や児童表・生育歴であることが多くなります。

自治体によっては、1枚の用紙そのものを児童票と呼びます。児童票の記載項目と保存期間の基準は柱の記事にまとめているので、様式の範囲や保存年数から確認したい場合はそちらを読んでください。この記事は、保育園で何を綴りいつ書き足すかに絞っています。

保育経過記録と保育日誌は別の書類です。郡山市の書類一覧は保育日誌を、その日のねらいに沿った保育の経過や結果、反省などを記入するものと説明しています。日誌の法令上の位置づけと保存期間は保育日誌とは、法令上の位置づけと保存期間にまとめています。

児童票に最低限必要な記録は何ですか

東京都の指導検査は、児童票に必要な記録を2つ示しています。児童の保育経過記録と、児童の保育上必要な最低限の家庭の状況等の参考記録です。このどちらかが無い状態は、指摘の対象になります。

東京都福祉局が公開している「指導検査における主な指摘事例と改善策等について」は、認可保育所を設置する事業者向けに指摘事例を例示した資料です。児童票については、指摘事例の欄に「児童票が未作成(記録不十分)である。例:保育経過記録がない。」と書かれ、改善策の欄に「児童票には、個々の児童の状況を把握するものとして児童の保育経過記録と、児童の保育上必要な最低限の家庭の状況等の参考記録が必要です」と書かれています。

同じ改善策の欄には、記録する内容として「児童の育ちに関する情報(年度の重点、個人の重点、保育の展開と子どもの育ち、特に配慮すべき事項(子どもの健康状況等)など)」が挙げられています。入園時に保護者から提出された家庭調査の用紙だけを綴っている状態は、この資料の書き方では記録不十分にあたります。欄ごとの書き方は児童票の書き方、公開様式で欄ごとに確認で、公開されている様式に沿って確認できます。

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(省令)には「児童票」という語が出てきません。第十四条が定めているのは「児童福祉施設には、職員、財産、収支及び入所している者の処遇の状況を明らかにする帳簿を整備しておかなければならない」という一文だけです。何を綴ればよいかの具体的な線は、所管の自治体が指導検査で示す記載に表れます。

保育園の児童票は毎年書き直すのですか

児童票は在籍中ずっと使い続けるファイルです。郡山市の公立保育所では年度ごとに書類をひとまとめにし、新しいものを上に重ねていきます。年度が変わるたびに新しいファイルへ作り替えるのではありません。書き足すタイミングは、保育経過記録の記入月として決められています。

郡山市のマニュアルは、保育経過記録の「保育の展開と子どもの育ち」の記入月を年齢で分けています。0〜2歳は5月・7月・9月・11月・1月の5回、3〜5歳は6月・9月・1月の3回です。記入月の翌月初旬までに所長の確認を受けるよう書かれています。

3月には「1年間の総合所見」を書きます。5歳児は保育要録を作成するため、保育経過記録上の総合所見は不要です。総合所見には、成長の著しかった点や、保育士の支援や関わりの結果、次年度以降配慮が必要な点を記入し、保育要録の「最終年度に至るまでの育ちに関する事項」を意識して書くよう示されています。一文にまとめる必要はなく、箇条書きでよいとも書かれています。

欄によって書くタイミングが違います。「個人の重点(ねらい)」は進級(入所)後なるべく早く書くことが望ましいとされ、子どもをよく見ないと書けないため書けるようになったタイミングで書くよう補足されています。「特記事項」は、書くべき事項が発生したつど書くのが基本です。

書き方のポイントも示されています。保育所保育指針における5領域(乳児の場合は3つの視点)のねらいや個人の重点を踏まえ、子どもの成長や発達について具体的に書きます。「できた・できない」だけにとらわれず、子どものがんばっていることや興味関心、保育士が成長を促すために行った支援を書くよう求めています。「現在の姿」「前回からの成長」「変化の要因」のようにポイントを押さえて書くと、次年度以降の担任に役立つ資料になると書かれています。指針の5領域は保育所保育指針とは、5章の要点と改訂の動きで確認できます。

記入月と回数は自治体や園の規程で決まります。郡山市の年5回・年3回がそのまま他の園に当てはまるわけではないので、自分の園の規程と所管自治体の指定を確認してください。年齢ごとの書き分け方は児童票の例文、0〜5歳で書き分ける基準にまとめています。

保育園で使う児童票の様式はどこで手に入りますか

自治体が参考様式をウェブで公開しています。様式の名前と分け方は自治体によって違います。

越谷市は「保育関連施設・事業所で使用する参考様式について」のページで児童票のワード様式を公開し、記入者で書類を分けています。保護者が施設や事業所を利用する際などに記載するものとして児童調査票と健康調査票、施設や事業所で保育を提供するにあたり記録していくものとして児童票・保育経過記録書・個別面談等記録書が挙げられています。同ページは、児童票に想定される記載として次の4つを示しています。

  • 在籍・生活圏に係る記録(家族構成・住所・住居環境・かかりつけ医・緊急連絡先・生育歴等)
  • 健康に係る記録(健診結果・予防接種記入欄・罹患状況・出席状況等)
  • 発達状況に係る記録(運動発達・人間関係・知的好奇心の状況・感性・表現力・生活習慣等)
  • 家庭との連携等

香美市は公立保育園の提出書類様式として、児童票1(家庭調査票)、児童票2(3歳以上)、児童票2(3歳未満用)の3つをExcelで公開しています。1枚目に家庭調査、2枚目以降を年齢で分ける構成です。越谷市が記入者で分け、香美市が年齢で分けていることからも、児童票という名前が指す範囲は自治体ごとに違うと分かります。

他の自治体の様式をそのまま使う前に、園を所管する自治体が様式や記載事項を指定していないか確認してください。指導検査を実施するのは所管の自治体です。公開されている様式には利用条件が書かれている場合もあるので、転用するときは条件を先に読んでください。

保護者に記入してもらう部分の集め方を変える方法もあります。ZuMy株式会社の zuuumy は、紙で集めていた入園時の書類を保護者がスマホから入力する形にするサービスです。オンライン化している帳票は児童票・緊急連絡先・生活状況票・健康問診票・食品調査票の5種で、入力するのは保護者です。保育ICTのCoDMONへのCSV連携にも対応しています。

よくある質問

保育園の児童票には何を綴りますか

郡山市の公立保育所は、児童表・生育歴、重要事項説明書、母子手帳コピー、面接票等、個別計画、保育経過記録とその別紙の6つを順番に綴ると指定しています。重要事項説明書・母子手帳コピー・面接票等は入所時のみ、個別計画は作成する子どものみです。自治体や園で綴る書類が違うので、所管の自治体の指定を確認してください。

保育園の児童票は毎年新しく作りますか

郡山市の公立保育所では作り替えません。年度ごとに書類をひとまとめにし、新しいものを上に重ねて在籍中は同じ児童票を使い続けます。満了時に保育要録の原本と健康診査記録、身体発育状況記録を一番上に綴ります。

児童票に保育経過記録は入れる必要がありますか

必要です。東京都福祉局の「指導検査における主な指摘事例と改善策等について」は、保育経過記録がない状態を「児童票が未作成(記録不十分)」の例として挙げ、児童の保育経過記録と家庭の状況等の参考記録の両方が必要だと書いています。

0歳児の毎日の記録は児童票に綴りますか

郡山市のマニュアルでは、乳児記録は様式6として別に扱われ、児童票に綴る6つの書類には入っていません。乳児記録は入所から満1歳になる月まで毎日、排便の時間や便の状態、睡眠の時間、食事の時間や内容のほか、健康状態や保育所での様子を記入します。綴る場所は園の文書管理の決まりで確認してください。

5歳児の総合所見は児童票に書きますか

郡山市の公立保育所では不要です。5歳児は保育要録を作成するため、保育経過記録上の総合所見は書かないとマニュアルに記載されています。他の自治体や私立園では扱いが違う場合があるので、園の規程を確認してください。

児童票のテンプレートはどこでダウンロードできますか

自治体のページで公開されています。越谷市は児童票のワード様式、香美市は児童票1(家庭調査票)と児童票2(3歳以上・3歳未満用)のExcel様式を公開しています。所管の自治体が様式を指定している場合は、そちらを使ってください。

入園時の書類を集めるところから見直す

児童票の記録が追いつかない原因が、入園時の書類回収に時間を取られていることにある園もあります。zuuumy は入園書類のオンライン化サービスです。児童票・緊急連絡先・生活状況票・健康問診票・食品調査票の5種を保護者がスマホから入力します。CoDMONへのCSV連携については入園書類オンライン化サービス「zuuumy」、保育ICT「CoDMON」とのCSV連携を開始で紹介しています。資料請求と導入の相談はZuMy株式会社のサイトから受け付けています。

出典

執筆: 小泉太郎(ZuMy株式会社 代表取締役CEO)

関連記事